不意にそう言ってわらった顔が、どうしようもなくたまらなくかなしくて、向けられた背中に抱きついた。
ジェイドに子どもと言われ続けている彼の背中は、それでもあたしの腕には大きすぎる。
「アニス?」
問いかける声に応えようと思ったのに、零れ落ちたのは喉を燻らせるか細い息だけだ。
声にしたら、言葉にしたらきっと、泣いてしまうと思った。
あたしも、ルークも。
この世界はなんて、残酷にできているんだろう。
大人にしか許されないことはたくさんあるのに、子どもでも赦されないものだって同じくらいある。
なんて残酷なんだろう。
生まれてから何度も考えたことが、今まで以上に色んな感情を伴って巡った。
そんな世界に殺される彼はどこまでも優しいのに。
「ごめんね」
今までごめんね。たくさん傷つけてごめんね。未来を信じてあげられなくて、ごめんね。
だってあたしは知っている。
ルークがきっと死んでしまうことを。みんな見て見ぬふりをするけれど、あたしは誤魔化さない。
ルークが気づかないように、あたしが傷つかないように。
だからこれは、お別れの儀式。優しく密かな、さよならの仕方。
title : aiko
>> 背中越しのさようなら。
ルクとアニスはいちばん書きやすい。割りに短い。時期は決戦前夜とかだとおもう(好きだなお前)
タイトルはaikoから拝借。この曲超いいよ。泣けるよ。
2007/07/15